五月から「平和ってなぁに」をテーマにくまぐみの子どもたちと
平和について考えてきました。
平和の意味を辞書で調べると
『おだやかで無事なこと、戦争がなく世の中が無事に治まっていること』
とありました。
子どもたちは言葉として『平和』と聞いたことはあると思いますが、
意味を理解するのは難しいことです。
大人の私たちも平和は大切だけど深く掘り下げて
考えることは少ないのではないでしょうか。
まず、くまぐみの子どもたちには、けんかと戦争の違いとして、“けんかは口で怒ったり、時々叩いてしまうこともある。
だけど、戦争は人の命を奪うこと”
という話をしました。
そして、戦争でなくみんなで平和に暮らせるためにはどうすればいいか…
平和の木を作りみんなで平和に過ごすためには
どうしたらいいいか
子どもたちが考えた言葉を書いて貼っていきました。
平和絵本を家庭でも読み聞かせをしていただき
幼稚園、家庭で平和について考える機会もちました。
お家からは子どもたちと一緒に鶴を折っていただいたりし、
最後に画用紙に鶴を貼りました。
今日は、原爆ドームから見学しました。
元々は大きな建物だったのに、
一発の爆弾でこんなに壁も窓もなくなり、
階段は熱で変形した様子を見て、
「壊れとる」「窓のガラスがないね・・・」
「石(レンガ)が落ちとる」「なんかグニャって曲がってる」
見て感じたことを話しながらじっと見ていました。
次に歩いて原爆の子の像に行きました。
ささきさだこさんは原爆が落ちてから数年後に
原爆に含まれていた毒(放射能)で病気になって亡くなったこと。
生きていきたい!と願って鶴を折り続けたことを絵本で知りました。
原爆の子の像の前で『折り鶴』を歌うと、
近くの観光客の方から「ブラボー!」と拍手をいただきました。
「さだこさんの鐘に鶴ついてるね」
「カンカンカンって鳴った!」
「ぼくの折り鶴ここ!」
「鶴たくさんあった!「小さい鶴もあった」
「みんなが祈ってるんだね」
「折り鶴で鳥やハートが作ってあったね!」
平和の鐘を鳴らしたり、世界中からたくさんの折り鶴が祈りを込めて捧げられている様子を見て
みんな静かに見ながら心の中で何か感じているようでした。
最後に平和の灯の前で黙とうしました。
世界中から核兵器がなくなったらあの火が消えることを伝えました。
帰りのバスの中からも平和公園の中で折り鶴を見ながら、
今日見学した中で感じたことを話した子どもたち。
「死んだ人がたくさんいると思ったら怖かった」
「悲しかった」
「平和公園には世界中の人が来てた」
「みんなが平和を考えているんだね」
「たくさんの人が水が欲しいって川とかに入ったんよね」
広島に住んでいる私たちは幼いころから原爆ドームを見て
平和教育を受けて育ちました。
そして、この平和な日本は当たり前の日常です。
しかし、世界を見ると戦争、紛争、核の脅威、
明日の命も知れぬ暮らしをしている人がいることも
忘れてはいけない現実です。
先日、映画監督が「平和はあるものでなく作るものだ」
と言っていました。
これから未来を生きるくまぐみの子どもたちが、
平和を守って作っていくきっかけの
一つになってくれたら幸いです。
今後はお友だちの素敵な所を見つけながら、
引き続き平和につながることを
くま組の子どもたちと考えていこうと思います。